私たちのAction!! なぜ「女性」と「こどもたち」にフォーカスをあてているか【現役女子高生たちが取り組む被災地支援】
“1日10分じぶん時間をとって輝いて欲しい”
そのような願いで情報を発信しているの!
Lyset Jensen
リゼットが進徳女子高校の生徒さんたちと初めてお会いしたのは、2024年3月に広島テレビさん主催で開催された、”自分をもっと知る、もっといたわる。美と健康と食のイベント『フェムミナーレ in Hiroshima』”の会場でした。2023年11月の秋に続き、2回目の開催となった「フェムミナーレ in Hiroshima」は女性や、これから社会に出て活躍する子どもたちが人生をより豊かに、自分らしく生きることができる社会を目指して、広島の人々が「新しい選択肢」に出会うイベント。そのステージで、「災害時の女性と子どもの支援」についてイベント両日にわたりプレゼンをしてくださり、防災についての高校での取り組みを発表したり、支援の必要性を訴えたり、真摯に来場の方がた一人一人と向き合う姿がとても印象的でした。
どうして当事者でもない高校生たちがこんなにも支援の必要性を理解し、行動しようとしているのか。大人でも本当の意味での支援は何ができるか、戸惑ったり悩んだりしているのに、自分たちのできる事から、と行動に移し実行している進徳女子高等学校の生徒さんたちを突き動かすパワーの源はなんだろう?と思い、生徒さんや先生たちにお話をお伺いしてみました。
進徳女子高等学校とは
進徳女子高等学校は浄土真宗の宗門校として明治41年に創立されました。
以来116年の歴史の中で卒業生は3万人を超え、「行道進徳」の精神のもと、困難な課題でもその解決に一生懸命に取り組む強さと、協働して新しい価値を創造し次なる時代を切り拓いていける力を育んでまいりたいと思っております。「行道進徳」とは、現代風に解釈すれば「人としての正しい道を歩み、高い人間性を養う」という意味です。 「命を大切にし、人を愛し、感謝の気持ちを持って、人らしく豊かな人生を生きていく」女性を育成する教育を進めています。
「総合的な探究の時間」ということで、ゼミを週1で設けており、その内容については、目の前の生徒やそしてその時々の社会情勢などを踏まえ、担当教員毎でテーマを考えていらっしゃるそう。

その精神のもと、英語の授業の中で東日本大震災を取り上げたり、授業などでも能登半島地震についてのディスカッションを行ったり様々な取り組みがなされています。
どうして「子どもと女性」にフォーカスをあてた支援なのか
2024年1月1日16時10分。能登半島で震度7の地震発生。テレビからは「津波がきます。近くの高台に避難してください!」と何度も必死に叫ぶアナウンサーの声が耳に残っています。
3か月が過ぎ、自分たちはいつもと変わらない「普通」の生活を送っている。学年末考査の話に焦ったり、テスト勉強の話題で盛り上がったり、笑い声が響く教室。しかしこんなありふれた「日常」からは程遠い生活を送っている人たちが今もいる。学校に行きたくても、友達と会って話がしたくても、お風呂に入る事すら、蛇口をひねっても水もでない状況下の人々。
学級通信や授業で「能登半島地震」が取り上げられ、必死に寒さに耐える同い年くらいの女の子、家族を失った大間さんの悲しみや心の傷、被災した友人のことを思い複雑な気持ちを抱えながら成人式を迎えた女の子。
もしかしたら動画に映っていたのは私だったかもしれない
私の家族だったかもしれない
隣にいる友達だったかもしれない
そう思うと胸が押しつぶされそうになり、「何か行動を起こさなくては!!」と思ったのです。
体験したこともない避難所生活。本当の辛さは理解することはできませんが、仕切りもない収容人数いっぱいの避難所で暮らす事の大変さを想像してみる。トイレの水も流せない。そんなところでもし生理になったら…男性が多い防災士の方がたに「ナプキンをください」と私は言えるだろうか。
そんなことを考えているとSNSで「生理用ナプキンより、水や食料が優先ではないか?男にもその分なにか配ってくれないと不平等だ」といった声が波紋を呼んでいました。
被災地ではたくさんの方が必死に目の前の現実を乗り越えようとしています。支援ならすべてお金がいいのではないかという意見もありましたが、自分たちがこれまで「生理の貧困」から学び、そしてそれを機に校内のすべてのトイレにナプキンを常備するように行動した先輩方の背中がありました。

生理の貧困とは、経済的な理由などから、生理用品を入手することが困難な状態にあること。
労働をしていない学生などは自分で経済状況を改善することは難しく、購入・入手に苦労する。そうなると「生理用品を交換する頻度や回数を減らたり、トイレットペーパーやティッシュペーパー等で代用する工夫や我慢を強いられる。またそのためにかぶれやかゆみといった身体的苦痛を伴ったり、衛生状態も悪くなり、細菌感染による症状や、痛み、悪臭などの悪循環を引き起こす。トイレの回数を減らすため、食事や飲み物を減らして我慢したりもする。プライベートなイベントをあきらめたり、学業や日常生活にも支障をきたし通常の社会生活もままならない。そのような状況下で、精神的苦痛も負担になっていく。
被災地でも生理用品の入手困難が起きれば、生理の貧困と同じような状況が起きるのではないだろうか。じぶん一人でどうすることも、声をあげる事も難しい事だからこそ、わたしたちが「女性や子どもたち」にフォーカスをあてた支援をしたいと思った理由なのです。
北陸の高校生との交流
震災から4カ月経った5月16日の放課後、石川県立田鶴浜高校の生徒さんたちとのオンライン交流が実現した。「ようやく学校生活ができるようになった」とのことで、実現した交流会。でも、画面で見せてくれたテニスコートは地割れしたまま。体育館の一つは、壁が剝がれ落ち、電球が落ちるかもわからない状況で、立ち入りできないと言われていました。

「今、困っていることは何ですか?何がほしいですか?」との質問に、「この生活に慣れたから、今、困りごとはない」と私たちに笑って言いました。それが、とても苦しかった。
コロナ禍と同じように、奪われた日々を「しかたがない」と諦めてしまっているような、そんな感覚が浮かんできたからでした。

高校生平和ゼミナールの活動を通して、広島県内の先生をはじめ全国の先生方とも繋がり学びをシェアしています。その一環で、福井県にある仁愛女子高等学校のみなさんとオンライン交流会も実施。「明日からじゃなく、『今』から考えていこう」「自分たちは『無力』じゃないんだ!」と力強く呼びかける仁愛生たちにオンライン越しではありますが、大きな刺激を受けました。
校則を変えようとする仁愛生たちは、時代とともに校則が変わるのは当然のことだけれど、先生や保護者の意見も大切になってくるはずと、一方的な改革は進めず、お互いの意見をしっかり聞き、先生と生徒たちが一緒になって会議を行い、親との関係性についても考えたり、信頼関係を尊重した話し合いをしたそう。
そんな姿を見て自分たちの取り組みやプレゼンの仕方も再考しようと、他校を知ることでより成長する機会を得ました。「微力だけど、無力じゃない」これは、平和ゼミナールでの合言葉です。活動を応援してくださる方がいることで、私たちはこの言葉を実感することができます。私たちはスルーされていない。私たちの想いはきちんと伝わっているのだと。
街頭募金に参加してみて得た気づきと平和への想い
これまで6回の街頭募金を行い集めた総額は514,548円。石川県の高校と日本赤十字社石川県支部へと届けました。イベントでのプレゼン発表などもさせていただき、私たちは今も活動を広げています。

私たちの活動には、
・ヒロシマで学ぶ意味
・自立した女性になるためには
という2つの大きな柱があります。
正直、初めは「JKのクラブ活動にしては、地味やな~」「テストにも出ないのになんでこんなことを考えんといけんのじゃろ?」「めんどくさい」「将来はイケメンと結婚するわたしには関係ないことだ」と思っていました。しかし、フィールドワークや出前授業を含めた学びをとおして、少しずつ私の中で何かが変わってきました。すると、世界が違って見えてきたというか、「仕方がない」という諦めではなく、「怒り」や「悔しさ」「もどかしさ」や「疑問」…いろんな感情が出てくる自分に気づきはじめました。
1年生の英語の授業で「東日本大震災」について学んだ時の事。出前授業に来ていた防災士の越智さんが日本の災害の課題をいくつも挙げられました。イタリアなどでは災害時にはキッチンカーの出動でチーズや暖かいパスタ、ワインまで提供されるという。トイレの数も十分に準備され、ホテルでの寝泊まりも国主導で迅速に整えられることを知り驚きました。「自助」や「共助」だけではなく、「公助」の部分でイタリアや台湾のような迅速な対応が必要だという課題も感じています。
岩手県上閉伊郡大槌町の「風の電話」で、震災によって亡くなってしまった大切な人に、残された家族が電話する風景。大切な人を失った悲しみも、帰る家をなくしてしまった辛さも想像することはできても、その悲しみや苦しみは私たち第三者には到底はかり知ることができないものだと思います。それでも、被災者の方の何か心の支えになることをしたい。そう考え何か支援物資を送ることを考えましたが、調べてみると個人のボランティアは受け付けていないこと、支援物資を送っても地面が倒壊し、届ける事が出来ない事を知りました。
そこで、個人ではなく「進徳女子高等学校」の団体として何か支援できないか先生に相談してみようと考えましたが、新学期がはじまってもなかなか自分の想いを友達や先生に伝える事はできませんでした。友達に話したらきっと賛成してくれるけど、こどもだけではきっと何もできない…先生に相談するとして誰に相談するの?ボランティア部の先生?それとも担任の先生?はたまた学校でやりたいなら校長先生に直接言うのか、それが自分にできるのか…。小さい頃から人見知りで内気だったわたしは「また考えるだけで行動できずに終わるんだな」そう思いあきらめていました。するとその日のゼミの時間は能登半島地震について取り上げた授業でした。「母親を庇ってなくなってしまった男性の話」や「避難所での困窮した生活」。「動画を見て行動するなら、自分を変えるなら今しかない。」「きっと今行動しなかったらずっと後悔する」そう思いました。授業が終わった後、「被災地に向けて何か支援をしたい」と勇気をもって先生に伝えました。それが、わたしの第一歩です。わたしたちは今後もこの活動を続けていきます。募金や物資だけではなく、街頭募金をしてくださった市民の方がたの「気持ち」も届けたいと思っています。
いつ自分の身や大切な人々に降りかかるかもしれない災害。
今じぶんにできる事ってなんだろう。
何が行動にうつせるか、小さなことからでも
進徳女子高校のみなさんたちのように、考えて実行してみようと思うよ。

God dag! リゼットです。
あなたに1日10分でも素敵な時間#mytimeを
とっていただけるように様々な情報を発信します!
監修: Lyset Jensen